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いろとりどりのヒカリ 感想

評価:67/100

思い入れ:46/100

 

※本記事は『いろとりどりのセカイ』のネタバレを含みます。

漆原雪人さんの作品はやはり温かくて大好きで。ただ、本作はゲームとしてのフォーマットが大きく足を引っ張ってしまったのではないかと思います。

 

『いろとりどりのセカイ』は5月頃にプレイし少し間を空けて本作を読もうとしていたところ、HD版発売の告知があったのでそれまで待機することに。かなりの期間を置いてのプレイとなりました。

最初の真紅編はそれなりに楽しんでいましたが、各アフターを読んでいる時は苦痛で苦痛で仕方がなかったです。

前作で明かされた世界観設定は、僕の心に大きな傷をつけていったと思います。物語である以上、(酷い言い方となりますが)作り物であることは当たり前で。けれど実際に作品の中で作り物だと突きつけられるというのはとっても胸が痛くなるもの。ツイッターでちらほらと言及したことがあるのですが、そういった作品に触れた後の感傷がとても大好きだったりします。

そのような感じで前作を受け止めていたので、「作り物だとわかっているセカイで起こったドラマを延々と見せられても......」という気持ちがずっとぬぐえませんでした。

 

鏡アフターの中で読み手はどう受け止めるべきかを語るような場面がありましたし、最終的にはただの作り物なんかじゃないと示されていました。ですが、それをきちんと提示してくれるのなら、中盤で各アフターを強制的に読ませる構造にはしてほしくなかったです。

 

真紅のまわりのドラマには本当に心を打たれましたし、そちらだけであれば点数はもっと高くつけていたと思います。全体を俯瞰してしまうとどうしても......というやつですね。

あとリマスターするのなら、誤字ぐらいはちゃんとチェックして直してほしい......