ぎょぎょ雑記

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『君とのミチシルベ』(ジュエリー・ハーツ・アカデミア OP)について色々話す

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作詞・歌唱:KyoKa

作曲:藤井稿太郎

編曲:藤井稿太郎

mix,mastering:影虎

とても爽やかで、これからの冒険に思いを馳せるような雰囲気を感じさせる楽曲。2ndOPが既に公開されている今、初めて聴いた時とは印象が変わっている気がします。

 

これまでに発表された冬茜トム作品のどれとも違う雰囲気を持つOPだなあと思います。いやまあ雰囲気が被っている楽曲はこれまでないんですけど。

 

個人的にまずピピッときたのはピアノの音色。藤井稿太郎さんのOP楽曲はピアノが鳴りを潜める場面がそこそこ来ると思っていました(間違った印象かもしれません)が、今回は普段よりも出番が多いかつ主張が強めだなと感じます。気のせいだと言ってしまってもよさそうなぐらいですが……

 

KyoKaさんの歌声は新しい方向性になっていると感じます。『あまショコ』楽曲とまた違った雰囲気が出てるんじゃないかなと。曲調に合わせた爽やかさがきちんと歌声に乗っていて好きですね。

 

それでは楽曲の流れをザッと追っていきます。

・イントロ

最初にピアノソロを持ってくるの好きすぎる。(実際の演奏に落とし込むとして)左手で鳴らす音が比較的高めなのがポイント。これによって綺麗さがかなり強調されているのではないかなと思います。

アウフタクトで入る点には色々な解釈ができるんじゃないかなと。僕は「目の前には広々とした草原。彼の後ろ姿は呆然としているようだが、"これからこの広い世界に飛び込むんだ"という期待を胸に瞳を輝かせている」というようなイメージを浮かべていて、アウフタクトの入りによって「彼の内面はとても前のめりなもの」と強調されていると思っています。

……これだけイメージを膨らませられるアウフタクトをカットするという合唱編曲を僕は過去にやらかしています。いくら公開を急いでいたとはいえ、流石にアレは大きすぎるミスでしたね……

ピアノソロが終わってからは一気にスイッチが入っています。主人公が走り出すような印象を受けます。

 

・Aメロ

ピアノがずっとキラキラしているんですよね。この楽曲の大好きなポイントのひとつです。

それに対してギターには少々激しめな印象が。ただしガンガンにカッコいいロック調というわけではなく、"わくわく感"を際立たせるような役割になっていると思います。恥ずかしながら、こんな効果を出すようなギターの使い方があるなんて知りませんでしたね……可愛さがあると言ってもいいぐらいで。衝撃的でした。

 

・Bメロ

転調しての入りが気持ちよくて好きなんですよ。ちゃんと理論を説明できないのがもどかしい......めっちゃくちゃに大好きです。

"諦めの悪い"という歌詞について、KyoKaさんがSHOWROOMで「半音の動きに注目して歌詞を考えた」といったような話をされていました。この話を聞いている時無限に頷いていた記憶があります。半音の動きは様々な方向性のニュアンスを場合に応じて込められるのが良いんですよね。ここでは「バネのように立ち上がる準備(前段階)としてグッと縮こまる」ような印象を僕は受けました。

"今がスタートライン"の下ハモが凄く良い雰囲気を出していると思います。半音動く根音を歌わせている所がニクい。フライングしかけているぐらいウズウズしている雰囲気が感じられますね。

 

・サビ

元々の譜面だとどうなっているのかわからないのですが、語尾で少し遅れて音が動く所が印象的でしょうか。このちょっとした動きがKyoKaさんの歌声ととてもマッチしていると思います。「ほんの少しこけそうになりながらも、笑いながら走り続ける」ようなニュアンスが作られているような……?流石にこれは無理筋ですかね……

あまり主張は強くないものの、裏でずっとピコピコと16分で刻んでいる音が縁の下の力持ちのような役割を担っているのではないでしょうか。これがあるかないかで可愛さが段違いだと思います。

 

・後奏

一番最後、〆の音をめちゃくちゃ響かせている所が大好きです。「この楽曲の枠を超えて、楽しい冒険はまだまだ続いていくよ」と提示されているような感じがしますね。

 

 

この楽曲は発表された当初から大好きでした。2ndOPが発表されたことによって爽やかさや希望の面が強調されたのではないかなと思います。楽曲がより心にスッと降りてくるようになったといいますか、さらに好きになってしまいましたね。ジュエハ本編、並びにサントラの発売が楽しみです。